パスタの入ったフライパンに茹で汁、なぜ?

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前回、「パスタのゆで汁に塩、なぜ?」で、パスタを茹でる鍋に塩を入れる事について、書きました。今回もパスタについて書きたいと思います。

「パスタをフライパンに移した後、ゆで汁を少々加えて下さい」
と書いてありますが、あれはなぜでしょうか?学生時代から幾度となくパスタを作ってきましたが、いつもなぜだろう、なぜだろうと思いながら入れたり入れなかったりでした。しかし男性は、どうでもいいことでもほっとけないものです。

あれは、「乳化」という現象を起こすために必要な作業なんです。

パスタの原料は、水と小麦です。一方パスタのソースはたいていの場合は、オリーブオイル、生クリーム等を使用しますね。パスタのソースは油分を多く含みます。つまり、パスタをそのままソースと混ぜ合わせても、水と油なのでソースが絡まないのです。

そこで、パスタの茹で汁が効果を発揮するのです。
パスタの茹で汁には、麺に含まれるデンプンやタンパク質が溶け出しています。これらの成分のすべてではありませんが、親水性、疎水性の両方の特徴を持つタンパク質もあると考えられます。親水性、疎水性というのは、一言で言うと、水が好きな性質、水が嫌いな性質(=つまり油が好きな性質)を持っている、ということです。

混ざらない水と油に、そのどちらとも仲の良い物質を投入するのです。つまり、パスタの茹で汁をフライパンに入れる事により、油分を含むソースと水分を含む麺が、お互いになじむようになるのです。

意外な事に、実はとっても重要な手順なんですね。もちろん混ぜただけではなく、勢い良くフライパンを動かして乳化を促進する必要があります。レストラン等でシェフがパスタを作っているのをご覧になった事はあるでしょうか?前後、上下に小刻みにフライパンを揺らしていますよね。あれは乳化を起こしているのです。パスタを美味しく作るコツの一つと言えるかもしれません。

そもそも麺もパスタも火が通っていますので、鍋でなくてもボウル等で和えてもいいはずです。それをわざわざ鍋の上で行うのは、(鍋は振りやすいので)乳化を起こしやすい環境だからだと考えられます。

ご家庭でパスタを作る際には、茹で汁を加えて、鍋を揺らすようにされると、味に違い出て、ご家族に喜ばれると思います。隣のコンロにあったから適当にやっているように見えて、実は理論的背景もある、素晴らしい技法なんですね。

 

カルボナーラ

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