湯のみとティーカップ、取っ手がある、ない、の理由

Share on Facebook
LINEで送る
Pocket

担当の林です。

20代の頃は紅茶やコーヒーは好きでしたが、お茶は苦手でした。しかし年を取ってくると、お茶が本当に美味しく感じられる様になってきました。今回は湯のみとティーカップのお話をしたいと思います。

どちらも熱い飲み物なのにもかかわらず、ティーカップには取っ手がついているのに、湯のみには取っ手がついていない。湯のみにも取っ手をつければ良いのに、なぜ日本人は湯のみを取っ手の無いタイプとしてデザインしたのでしょうか?これには、実はおもしろい背景があるんです。

最も美味しく頂ける温度の違い

今回は、お茶の中で最もよく飲まれているのは煎茶ですので、煎茶を対象にお話ししたいと思います。
そもそも種類を問わず茶葉を熱い湯に入れるのは、もちろん体を温めるため、と言う事もあると思いますが、一義的には茶葉に含まれる成分を溶け出させる為です。

煎茶

煎茶の場合、美味しさのもとは、渋み(=カテキン)旨味成分(=アミノ酸)です。そして、主にアミノ酸を「美味しい」と思う人が多く、渋みは他の日本茶(ほうじ茶等)に比べて控えめにした方が良いとされています。よって茶葉から主にアミノ酸を湯に溶け出させる必要があり、その為には、だいたい70度〜80度位でちょうど良いのです。

それに対して紅茶の美味しさは、渋みのカテキン、苦みのカフェインと、香り成分を味わう所から来ています。カテキン、カフェインを湯に溶け出させる為には、温度は高めである必要があり、沸騰している状態でカップに湯を注いだ方が良いのです。つまり95度〜100度程度が適温、と言う事になります。

紅茶

まとめると、煎茶の方がおよそ20度程度、美味しく入れる為の湯の温度が低いと言う事になります。なので取っ手がデザインの中に組み込まれなかったのだと考えられます。

それでも味の感じ方はひとそれぞれなので、「渋めの煎茶が好き!」という方であれば、熱めのお湯で煎茶を入れ、ティーカップで飲む、という荒業も別に何ら問題は無いと思います。

「取っ手」という、非常に小さなことではありますが、ちゃんと美味しく頂くための理由があって、必要とされて現在のデザインになっているようです。必要は発明の母と言いますが、まさしく人間の工夫が見え隠れしていて、面白いですね。

少し宣伝ですが、3月30日の料理教室の御参加をお待ちしています。来週の土曜日です。

Share on Facebook
LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>